各停de読書

新宿から鶴川までは快速急行を使えば30分弱で着くが、
今日は微妙に時間の余裕があったし、
落ち着いて読みたい本があったので
敢えて各停に乗り読書タイムにした。

 

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稀に、その本のためだけに
ブックカバーを買い求めたくなるような1冊がある。
それが、須賀敦子さんと
その愛弟子の藤谷道夫さんの翻訳によるダンテの「神曲」だ。

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かつて、他の方の訳のものは読んでいたが、
好きな作家でもある須賀敦子さんのものというだけでなく、
この新訳版が生まれたエピソードにも深く感じ入るものがあった。

 

「神曲」を深く読み込んできた訳では無いが、
この本に出会って

人の世の歩みのちょうど半ばにあったとき

という、その最初の1行目から既に
その解釈への認識を新たにすることになった。

 

よほど引き込まれていたのだろう

新宿での発車待ちの時間も含め
多摩川を渡るところまでの30分間
周りの気配すら感じていなかった。

というより、電車に乗っていることすら忘れて

この本の世界の中に没頭していた。

イタリア語、トスカーナ語、そしてラテン語を巡る注釈は
ろくにイタリア語を知らない私ですら面白かったので
学んでいる方ならなおのことだろうと思うし
こんなに熱心に注釈を読み込んだ本は他にないかもしれない(笑)

おそらく、これから暫くは
モニターを開くより、ページを捲りたくなってしまいそうな気がするし
イタリアへの旅に出るときは、間違いなく
この本を抱えているだろうと思う。

神曲 地獄篇: 第1歌~第17歌 (須賀敦子の本棚 1) (須賀敦子の本棚 池澤夏樹=監修)